農業用ため池の台風・集中豪雨に備える点検、事前放流のお願い

ため池管理者のみなさまへ

ため池は農業用水の確保を目的として、先人たちが作った人工の池です。その多くは江戸時代に造られ、用水確保以外にも、雨水の洪水調整、緊急時(防火用水)の水源、多様な生物の生息生育の場、さらに地域の方々に親しまれる憩いの場など、多面的な機能を持つ農業用施設です。

しかしながら、近年、大型台風や集中豪雨が多発し大量の雨が一気に流入したり、大規模地震の発生により、堤体が決壊する恐れもあり、下流への被害などが心配されています。ため池管理者におかれましては、災害の未然防止のための管理措置を講じて頂ける様お願いいたします。決壊は農業上の被害だけではなく、下流の人家などに甚大な被害をもたらします。災害から自らの地域を守るためには、日頃からの点検や備えが大切です。

ため池の日常管理・点検

  1. 堤体の割れ目や漏水等の変状を見つけやすくするため、年1回以上、草刈りを行なって下さい。併せて、草刈り後はよく法面を踏み締めて漏水が無いか確認して下さい。また、洪水吐付近、樋管出口付近から流れの見える漏水にも注意して下さい。

  2. ため池の堤体から越水すると大きな災害をまねく恐れがあります。このため、流木や浮遊ゴミが洪水吐(余水吐)に引っかかっていたら、除去して下さい。また、洪水吐(余水吐)に土のうや角落とし等で堰上げをしないようにして下さい。

  3. 緊急事態が起こったとき、まず行なう安全措置は緊急放流です。斜樋・底樋・サイフォン等取水施設が正常に機能しないと、取水できなかったり、洪水時にため池の水位を下げられなかったりします。このため施設のメンテナンスは欠かさず行なって下さい。

点検で異常を発見した場合は、建設課までご連絡下さい。

ため池の事前放流

台風や集中豪雨が予想される場合、ため池の水位を事前に下げる取組には、次のような効果があります。なお、水位を下げる高さ・放流量は、各ため池、また、下流の水路の状況によって違いますので、管理者の経験的判断により耕作に支障の出ない範囲で行なって下さい。

洪水がため池の堤体を越流することや、急激な水位上昇から堤体に漏水が発生することによる、決壊リスクを低減させる.

降雨と水路の水位上昇に時間差を設けることで、ため池下流の水路が決壊・氾濫し、家屋、道路及び農地等への浸水リスクを低減させる。

注意事項

  • 点検や緊急放流は夜間や降雨時を避け、万一の場合に助けを呼べるよう、必ず「複数の人」で実施するようにして下さい。

  • 貯水位を急に上げたり下げたりすると、堤体が浸透水で破壊したり、滑ったりすることもあります。緊急放流する場合は、特別な要請が無い限り、1日に2m程度の降下を目安として下さい。

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建設課
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電話番号:0737-22-3281(直通、平日8時30分~17時15分)
電話番号:0737-52-2111(代表)
ファクス:0737-52-7822
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更新日:2019年09月25日