笠松左太夫
笠松左太夫
江戸時代の山保田組(現在の有田川町清水地区)の初代大庄屋で、私財をなげうって数多くの灌漑水路を開削し、蘭島(あらぎ島)をはじめとした多くの新田開発に取り組んだ郷土の偉人です。隠居した万治年間(1658~1661)には、小峠地区を紙漉き村として開拓し、現在まで続く保田紙を創始しました。
国選定重要文化的景観 蘭島及び三田・清水の農山村景観
平成25年10月25日、蘭島と周囲の景観が蘭島及び三田・清水の農山村景観として国の重要文化的景観に選定されました。全国で36番目、和歌山県内では初めての選定です。蘭島及び三田・清水の農山村景観は、大部分を山間地が占める厳しい自然条件下にあって、有田川上流域に展開する独特の地形をいかした農林業や紙漉きなど、これまでの人々の活動によって形成された独自性の高い文化的景観です。
重要文化的景観に選定された区域は、蘭島に用水する上湯用水路によって水田が営まれている範囲と、笠松左太夫によって紙漉きの村として開拓され、歴史的に関わりの深い小峠地区、歴史ある眺望地であり、緩斜面を利用した棚田の景観が広がる三田区の一部を含めた110.7ヘクタールの範囲です。
蘭島(あらぎ島)
夏のあらぎ島
有田川の浸食作用によって形成された舌状の河岸段丘地形が水田化され、特徴的な棚田景観が生まれました。有田川に沿って弧状をなす扇形とも表現される棚田は、全国的にも価値の高い景観です。笠松左太夫によって行われた新田開発の一つであり、史料から明暦元年(1655)という開発年代が特定できる点でも歴史的価値が高いものです。
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更新日:2019年03月15日