白藤久明さん

陶芸KI・TO・RAの白藤久明さんにお話を伺いました。
特産物を生かしつつ、地元で開窯
——有田川町へUターンする前はどちらで生活されていましたか。
出身は清水町(現・有田川町)で中学校までを地元で過ごし、和歌山市の高校へ進学して下宿生活を送りました。その後大阪の陶芸科のある短期大学で学び、北海道ニセコ町で陶芸体験の講師を経験し2001年にUターンしました。
——有田川町での仕事について教えてください。
Uターン後の2003年に「陶芸KI・TO・RA」を立ち上げ、陶芸体験の受入れをメインに、自分で作った器を県内、県外の百貨店やイベントで販売しています。曾祖父の代から続く山椒農家でもあるので、夏は山椒摘みの手伝いもしています。

山椒を収穫する白藤さん
——販売されている作品やこだわりについて教えてください。
代表的なシリーズに「蔓(つる)模様」というものがあります。蔓は切っても切っても伸びて行く様から生命力をイメージして、それを人生に例えて、どんどん伸びてたくさんの花を咲かせる様を表しています。
他にもHAKUシリーズや灰釉(はいゆう)シリーズがあります。灰釉は木の灰から釉薬(うわぐすり)を作っているんですが、うちは山椒の木やみかんの木など和歌山の特産品で釉薬を作っています。一つ一つ手作りですので形はいろいろです。人それぞれ違うので器もきっちり同じ大きさに揃えていません。
陶人形で鬼瓦の子供という設定のオリジナルキャラクター「スーパーおにっ子」も人気です。最近、鬼瓦のあるお家が少ないことから魔除けにという想いで製作しています。

「スーパーおにっ子」
——有田川町で起業をしてよかったことを教えてください。
やはり静かな所で作陶できるのが1番のメリットです。
和歌山市内のカフェから食器製作の依頼があったり、旅行会社と提携して県内外から陶芸体験のお客様にお越しいただいているなど、町内にとどまらず近隣の方々とも連携することもできています。
——日頃の買い物はどうされていますか。
週に1回、有田川町吉備地域や隣町の海南市へ買い物に行ったり、生協などを利用しています。
自然の豊かさは子どもの大きな成長に
——有田川町のよさを教えてください。
現在4人の子どもを育てていますが、有田川町は子育て支援制度が充実していますし、清水地域のような自然豊かな地で子どものときに得る経験は、成長に大きく影響すると思います。

——今後の抱負を教えてください。
イベントにも参加しながら、体験の受け入れを増やしていきたいですね。自分のペースを守りながら、使い手の生活に寄り添うような使いやすい作品を作っていきたいと思っています。
家業の山椒農家では、シカやカモシカなど獣害対策もありますが、楽しみながらやっていきたいです。

作品は工房のほか、道の駅あらぎの里(有田川町)やカフェNoji(かつらぎ町) で購入できる
——Uターンを経験された先輩としてメッセージをお願いします。
有田川町は広いので住む所でいろいろ変わってくると思います。清水に限って言えば自然豊かで、童謡ふるさとの歌詞の様な環境です。良くも悪くも昔の村社会で成り立っているので、そこを楽しめると充実した生活が送れると思います。
関連リンク
陶芸KI・TO・RA
所在地:和歌山県有田郡有田川町杉野原832
電話番号:0737-26-0451
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更新日:2024年01月12日