小澤光範さん
インタビュー動画を町公式チャンネルで配信しています。下記リンクからご覧ください。
Uターンで就農した「みかんのみっちゃん農園」の小澤光範さんにお話を伺いました。
継ぐはずのなかったみかん農家の道へ
——有田川町へUターンする前はどちらで生活されていましたか。
高校卒業後は奈良の大学へ進学しました。実家が6代続くみかん農家なのですが、農家を継ぐ気は全くなく、都会に住みたいという思いもあったので、そのまま県外の食品卸の企業に就職して、農産物の買付けを担当し、全国を飛び回って産地を訪問していました。
——就農するにはどういったきっかけがあったのでしょうか。
産地で出会った農家さんに「これから生産者と消費者の関係性がすごく密になる時代がすぐそこまできている。実家が農家なら絶対に継いだ方がいい」と言葉をかけられたことがきっかけですね。その農家さんには息子さんがいて、就農していたので、理由を聞いたら「お父さんがかっこいいから」と言っていたんです。当時自分のことばかり考えていた私はその言葉に衝撃を受け、父や母、これまで農業をつないできた先代がいかに偉大かということを考え、その農家さんの「これから農業は革新的な時代に向かう」という言葉にも惹かれ就農を決意しました。

みかんのみっちゃん農園で栽培する「有田みかん」
——実際に就農していかがでしたか。
農家さんから聞いた理想を夢見てUターンしてきたのですが、車がないと生活ができないことなど、地方の色々な現実を見ました。また、就農に際しては農業をする上での自分の生き方やスタイルを見出し、地に足をつけて仕事と向き合わなければならないなと思いました。
剪定作業をする小澤さん
——有田川町に戻られての暮らしはいかがでしょう。
田舎が嫌で都会に出たのですが、ちょうどいいまちなのかなと思っています。車がないと生活できませんが、逆に車があれば何でもできると思います。
金屋地域から10分程度で行ける有田インター付近は買い物するところに困りませんし、大型のショッピングモールへ行きたい場合でも高速に乗れば30分ほどでいけます。小中学校や病院も整っていますし、自分にとっては日本の中で一番いいまちだと思っています。
——休日はどのように過ごされていますか。
元々は県外のイベントやマルシェに出展して、自分の作ったみかんをいろんな人に食べてもらって、今年のできの反応を確かめたりしていました。コロナ禍になってからはオンラインイベントへ登壇して、自分の経験談であったり、食や農の話をさせていただくことが多くなっていますね。

イベントに登場する際には非公認ゆるキャラ「みかんのみっちゃん」に
SNSで農業の可能性を無限に広げる
——みかん農家の1年を教えてください。
秋から冬にかけては繁忙期で収穫とお客さんへの発送。繁忙期以外の時期は剪定や樹の植え替え、夏場だと果実を間引く摘果作業をしていますね。ミカン以外の果樹も育てているので、ミカンが終わればはっさく、レモン、ポンカン、夏場はバレンシアオレンジなどの収穫もしています。
——農業の喜びややりがいについて教えてください。
地道な作業も多いのですが、やった分だけ成果として返ってくるのが農業の醍醐味ですね。またSNSが普及したことで、これに農業を掛け合わせることによって、可能性は無限に広がると思っています。僕は自分の楽しい農業を発信するなどして、楽しさややりがいにつなげていますし、どういう人に食べてもらいたい、どんなお店に届けたいということもSNSを活用して販路をつくれば叶えることができます。また、収穫時期にはSNSを通じて援農者の受け入れも行っています。

——就農されている先輩としてメッセージをお願いします。
実家が農家なので就農したときに園地で困るということはありませんでしたが、農業を誰かに教えてもらうということはできませんでした。もちろん父も農業をしているので背中を見ることはできましたが、ついていくだけで教えてもらいながらではありませんでした。
私は自分のしたい農業スタイルを見つけ、それを実践している農家さんに出会ったことをきっかけに、その人を師匠として剪定・摘果・肥料のやり方や援農の受け入れなど、様々なことを教わっています。人のつながりをつくっていろんな方に話を聞くということがまず大事だと思います。
関連リンク
みかんのみっちゃん農園
所在地:和歌山県有田郡有田川町市場
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更新日:2021年02月17日