○有田川町下水道条例

平成19年12月21日

条例第32号

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第1章の2 公共下水道の構造の技術上の基準(第2条の2―第2条の6)

第2章 排水設備の設置等(第3条―第5条)

第3章 排水設備等の工事に係る指定(第6条―第7条)

第4章 公共下水道の使用(第8条―第19条)

第4章の2 終末処理場の維持管理(第19条の2)

第5章 雑則(第20条―第28条)

第6章 罰則(第29条―第31条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 町の設置する公共下水道の管理及び使用については、下水道法(昭和33年法律第79号。以下「法」という。)その他の法令で定めるもののほか、この条例の定めるところによる。

(定義)

第2条 この条例において次に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 下水及び汚水 それぞれ法第2条第1号に規定する下水及び汚水をいう。

(2) 公共下水道 法第2条第3号に規定する公共下水道をいう。

(3) 終末処理場 法第2条第6号に規定する終末処理場をいう。

(4) 排水設備 法第10条第1項に規定する排水設備をいう。

(5) 特定施設 法第11条の2第2項に規定する特定施設をいう。

(6) 除害施設 法第12条第1項に規定する除害施設をいう。

(7) 特定事業場 法第12条の2第1項に規定する特定事業場をいう。

(8) 使用者 下水を公共下水道に排除してこれを使用する者をいう。

(9) 水道及び給水装置 それぞれ水道法(昭和32年法律第177号)第3条第1項に規定する水道及び同条第9項に規定する給水装置をいう。

(10) 使用月 下水道使用料徴収の便宜上区分されたおおむね1月の期間をいい、その始期及び終期は、規則で定める。

第1章の2 公共下水道の構造の技術上の基準

(公共下水道の構造の技術上の基準)

第2条の2 法第7条第2項に規定する条例で定める公共下水道の構造の技術上の基準は、次条から第2条の6までに定めるところによる。

(排水施設及び処理施設に共通する構造の基準)

第2条の3 排水施設(これを補完する施設を含む。次条において同じ。)及び処理施設(これを補完する施設を含む。第2条の5において同じ。)に共通する構造の基準は、次のとおりとする。

(1) 堅固で耐久力を有する構造とすること。

(2) コンクリートその他の耐水性の材料で造り、かつ、漏水及び地下水の浸入を最少限度のものとする措置が講ぜられていること。

(3) 屋外にあるもの(生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生ずるおそれのないものとして規則で定めるものを除く。)にあっては、覆い又は柵の設置その他下水の飛散を防止し、及び人の立入りを制限する措置が講ぜられていること。

(4) 下水の貯留等により腐食するおそれのある部分にあっては、ステンレス鋼その他の腐食しにくい材料で造り、又は腐食を防止する措置が講ぜられていること。

(5) 地震によって下水の排除及び処理に支障が生じないよう規則で定める措置が講ぜられていること。

(排水施設の構造の基準)

第2条の4 排水施設の構造の基準は、前条に定めるもののほか、次のとおりとする。

(1) 排水管の内径は、規則で定める数値を下回らないものとし、かつ、計画下水量に応じ、排除すべき下水を支障なく流下させることができるものとすること。

(2) 流下する下水の水勢により損傷するおそれのある部分にあっては、減勢工の設置その他水勢を緩和する措置が講ぜられていること。

(3) 暗渠その他の地下に設ける構造の部分で流下する下水により気圧が急激に変動する箇所にあっては、排気口の設置その他気圧の急激な変動を緩和する措置が講ぜられていること。

(4) 暗渠である構造の部分の下水の流路の方向又は勾配が著しく変化する箇所その他管渠の清掃上必要な箇所にあっては、マンホールを設けること。

(5) ます又はマンホールには、蓋(汚水を排除すべきます又はマンホールにあっては、密閉することができる蓋)を設けること。

(処理施設の構造の基準)

第2条の5 第2条の3に定めるもののほか、処理施設(終末処理場であるものに限る。第2号において同じ。)の構造の基準は、次のとおりとする。

(1) 脱臭施設の設置その他臭気の発散を防止する措置が講ぜられていること。

(2) 汚泥処理施設(汚泥を処理する処理施設をいう。以下同じ。)は、汚泥の処理に伴う排気、排液又は残さい物により生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生じないよう規則で定める措置が講ぜられていること。

(適用除外)

第2条の6 前3条の規定は、次に掲げる公共下水道については、適用しない。

(1) 工事を施行するために仮に設けられる公共下水道

(2) 非常災害のために必要な応急措置として設けられる公共下水道

第2章 排水設備の設置等

(排水設備の設置)

第3条 公共下水道の供用開始の日において排水設備を設置すべき者は、速やかに当該排水設備を設置しなければならない。ただし、町長が特別な事由があると認める場合は、この限りでない。

(排水設備の接続方法及び内径等)

第4条 排水設備の新設、増設又は改築(以下「新設等」という。)を行おうとするときは、次に定めるところによらなければならない。

(1) 公共下水道に汚水を流入させるために設ける排水設備は、公共下水道の公共ます又はその他の排水施設(以下「公共ます等」という。)に固着させること。

(2) 排水設備を公共ます等に固着させるときは、公共下水道の施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない箇所及び工事の実施方法で規則の定めるものによること。

(3) 汚水を排除すべき排水管の内径及び勾配は、町長が特別の理由があると認めた場合を除き、次の表に定めるところによるものとし、排水管の断面積は、同表の上欄の区分に応じそれぞれ同表の中欄に掲げる内径の排水管と同程度以上の流下能力のあるものとすること。ただし、一の建築物から排除される汚水の一部を排除すべき排水管で延長が3メートル以下のものの内径は75ミリメートル以上(勾配100分の3以上)とすることができる。

排水人口

(単位 人)

排水管の内径

(単位 ミリメートル)

勾配

150未満

100以上

100分の2以上

150以上300未満

125以上

100分の1.7以上

300以上500未満

150以上

100分の1.5以上

500以上

200以上

100分の1.2以上

(排水設備等の計画の確認)

第5条 排水設備又は法第24条第1項の規定によりその設置について許可を受けるべき排水施設(以下これらを「排水設備等」という。)の新設等を行おうとする者は、あらかじめ、その計画が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合するものであることについて、規則で定めるところにより、申請書に必要な書類を添付して提出し、町長の確認を受けなければならない。

2 前項の申請者は、同項の申請書及びこれに添付した書類に記載した事項を変更しようとするときは、あらかじめ、その変更について書面により届け出て、同項の規定による町長の確認を受けなければならない。ただし、排水設備等の構造に影響を及ぼすおそれのない変更にあっては、その旨を町長に届け出ることをもって足りる。

第3章 排水設備等の工事に係る指定

(排水設備指定工事店の指定)

第6条 排水設備等の工事(規則で定める軽微な工事を除く。)は、町長の指定を受けた者(以下「指定工事店」という。)でなければ、行ってはならない。ただし、町が工事を行うとき又は町長が排水設備指定工事店以外の者に工事を行わせることが適当と認めたときは、この限りでない。

2 指定の有効期間は、指定工事店としての指定を受けた日から起算して5年とする。ただし、町長が特に必要があると認める場合は、有効期間を変更することができる。

3 指定工事店は、指定の有効期間満了後も引き続き指定を受けようとするときは、有効期間が満了する日までに、指定申請書に必要な書類を添付して町長に提出しなければならない。

(指定工事店の申請)

第6条の2 指定工事店の指定を受けようとする者は、有田川町下水道排水設備指定工事店規程(平成18年有田川町告示第22号。以下「指定工事店規程」という。)に基づく指定申請書に必要な書類を添付して、町長に提出しなければならない。

(指定工事店の基準)

第6条の3 町長は、前条の指定の申請をした者が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、指定を行う。

(1) 営業所ごとに専属して従事する責任技術者を1人以上有している者であること。

(2) 排水設備の新設等の工事の施行に必要な設備及び器材を有している者であること。

(3) 有田郡市内に営業所を有している者であること。

(4) 次のいずれにも該当しない者であること。

 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

 法に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者

 第6条の7第1項の規定により指定工事店の指定を取り消され、その取り消された日から2年を経過しない者

 その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認められるに足りる相当の理由がある者

 精神の機能の障害により排水設備等の新設等の工事の事業を適正に営むに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者

 法人であって、その役員のうちにからまでのいずれかに該当する者があるもの

(指定工事店証)

第6条の4 町長は、指定工事店としての指定を行ったときは、下水道排水設備指定工事店証(以下「指定工事店証」という。)を交付する。

2 指定工事店は、指定工事店証を営業所内の見やすい場所に掲げなければならない。

3 指定工事店は、指定工事店証を破損し、又は紛失したときは、下水道排水設備指定工事店証再交付申請書を町長に提出して再交付を受けなければならない。

(指定工事店の責務及び遵守事項)

第6条の5 指定工事店は、下水道に関する法令、条例、規則その他町長が定めるところに従い誠実に排水設備工事を施工しなければならない。

2 指定工事店は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 排水設備工事ごとに責任技術者を指名しなければならない。

(2) 排水設備工事の施行は、責任技術者の監理監督の下で施工し、工事が完了したときは町長の完了検査を受けなければならない。

(3) 検査の結果、検査に合格しないときは、町長が指定する期間内に改修しなければならない。

(指定工事店の変更等の届出)

第6条の6 指定工事店は、名称及び所在地等に変更があったとき又は排水設備工事の事業を廃止し、休止し、若しくは再開したときは、その旨を町長に届け出なければならない。

(指定の取消し又は一時停止)

第6条の7 町長は、指定工事店が次の各号のいずれかに該当する場合は、指定を取り消し、又は6月を超えない範囲内で期間を定めて指定の効力を停止することができる。

(1) 第6条の3各号に適合しなくなったとき。

(2) 業務に関し不誠実な行為があるなど、指定工事店として不適当と認めたとき。

(3) 前条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

(4) 不正の手段により指定を受けたとき。

2 前項の規定による処分をしたときは、その旨を当該指定工事店に通知をするものとする。

3 指定工事店は、第1項の規定により指定を取り消されたときは、指定工事店証を返納しなければならない。また、同項の規定により指定の効力を一時停止されたときは、その期間中指定工事店証を返納しなければならない。

(責任技術者の登録)

第6条の8 責任技術者登録を受けようとする者は、申請書に必要関係書類を添付して町長に提出しなければならない。

2 町長は、前項の規定による申請があったときは、その内容を審査し、責任技術者の登録をするものとする。

3 登録の有効期間(以下「登録期間」という。)は、登録の日から起算して5年とする。ただし、町長が特に必要があると認める場合は、有効期間を変更することができる。

4 責任技術者は、登録期間満了後も引き続き登録を受けようとするときは、有効期間が満了する日までに、登録申請書に必要書類を添付して町長に提出しなければならない。

(責任技術者の登録資格)

第6条の9 町長が指定する責任技術者認定試験に合格した者は、責任技術者の登録を受ける資格を有するものとする。

2 町長は、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、責任技術者の登録を行わないことができる。

(1) 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

(2) 法に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者

(3) 不法行為又は不正行為等によって責任技術者認定試験の合格又は責任技術者としての登録を取り消され、その取り消された日から起算して2年を経過していない者

(4) 精神の機能の障害により責任技術者の職務を適正に営むに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者

3 被登録資格の有効期間は、責任技術者認定試験に合格した日から起算して5年とする。ただし、町長が特に必要があると認める場合は、有効期間を変更することができる。

4 被登録資格の有効期間満了後もなお被登録資格を維持しようとする者は、町長が指定する更新講習(以下「更新講習」という。)を受講しなければならない。

5 更新講習を受講した者の被登録資格の有効期間は、更新講習を受講した日から起算して5年とする。ただし、町長が特に必要があると認める場合は、有効期間を変更することができる。

6 責任技術者又はその法定代理人若しくは同居の親族は、当該責任技術者が精神の機能の障害を有することにより認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない状態となったときは、町長にその旨を届け出るものとする。

(責任技術者証)

第6条の10 町長は、第6条の8第2項の規定により登録をしたときは、下水道排水設備工事責任技術者証を交付するものとする。

(責任技術者の責務)

第6条の11 責任技術者は、下水道に関する法令、条例、規則その他町長が定めるところに従い、次に掲げる職務を誠実に行わなければならない。

(1) 排水設備工事に関する技術上の管理

(2) 排水設備工事に従事する者の技術上の指導監督

(3) 排水設備工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合していることの確認

(登録の取消し又は一時停止)

第6条の12 町長は、責任技術者が次の各号のいずれかに該当するときは、登録を取り消し、又は6月を超えない範囲内において町長が定める期間、登録の効力を一時停止することができる。

(1) 下水道に関する法令、条例、規則等に違反したとき。

(2) 業務に関し、不誠実な行為があるなど、町長が責任技術者として不適当と認めたとき。

(3) 試験の合格取消しがあったとき。

2 町長は、前項の規定による処分をしたときは、速やかに当該責任技術者に通知するものとする。

3 責任技術者は、第1項の規定により登録を取り消されたときは、遅滞なく責任技術者証を町長に返納しなければならない。また、同項の規定により登録の効力を一時停止されたときは、当該期間中は責任技術者証を返納しなければならない。

(排水設備等の工事の検査)

第7条 排水設備等の新設等を行った者は、その工事を完了したときは、工事の完了した日から5日以内にその旨を町長に届け出て、その工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合するものであることについて、町の職員の検査を受けなければならない。

2 前項の検査をする職員は、同項の検査をした場合において、その工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合していると認めたときは、当該排水設備等の新設等を行った者に対し、規則で定めるところにより、検査済証を交付するものとする。

第4章 公共下水道の使用

(除害施設の設置等)

第8条 法第12条第1項の規定により、次に定める基準に適合しない下水を継続して排除し公共下水道を使用する者は、除害施設を設け、又は必要な措置をしなければならない。

(1) 温度 45度未満

(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

(3) ノルマルヘキサン抽出物質含有量

 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下

(4) 沃素消費量 1リットルにつき220ミリグラム未満

2 前項の規定は、排除される汚水量が規則に定める量の範囲内であるものには、適用しない。

(特定事業場からの下水の排除の制限)

第9条 特定事業場からの下水を排除して公共下水道を使用する者は、法第12条の2第3項及び第5項の規定により、次に定める基準に適合しない水質の下水を排除してはならない。

(1) アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素含有量 1リットルにつき380ミリグラム未満

(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

(3) 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満

(4) 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満

(5) ノルマルヘキサン抽出物質含有量

 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下

(6) 窒素含有量 1リットルにつき240ミリグラム未満

(7) 燐含有量 1リットルにつき32ミリグラム未満

2 特定事業場から排除される下水に係る前項に規定する水質の基準は、次の各号に掲げる場合においては、同項の規定にかかわらず、それぞれ当該各号に規定する緩やかな排除基準とする。

(1) 前項第1号第6号又は第7号までに掲げる項目に係る水質に関し、当該下水が河川その他の公共の水域(湖沼を除く。)に直接排除されたとした場合においては、水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)の規定による環境省令(昭和46年総理府令第35号)により、当該各号に定める基準より緩やかな排水基準が適用されるとき。

(2) 第2号から第5号に掲げる項目に係る水質に関し、当該下水が当該公共下水道からの放流水に係る公共の水域又は海域に直接排除されたとした場合においては、水質汚濁防止法の規定による環境省令により、又は同法第3条第3項の規定による条例により、当該各号に定める基準より緩やかな排水基準が適用されるとき。

(除害施設の設置等)

第10条 法第12条第1項及び法第12条の10第1項の規定により、継続して次に定める基準に適合しない下水(法第12条の2第1項又は第5項の規定により公共下水道に排除してはならないこととされるものを除く。)を排除して公共下水道を使用する者は、除害施設を設け、又は必要な措置をしなければならない。

(1) 下水道法施行令(昭和34年政令第147号)第9条の4第1項各号に掲げる物質それぞれ当該各号に定める数値。ただし、同条第3項に規定する場合においては、同項に規定する基準に係る数値

(2) 温度 45度未満

(3) アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素含有量 1リットルにつき380ミリグラム未満

(4) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

(5) 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満

(6) 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満

(7) ノルマルヘキサン抽出物質含有量

 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下

(8) 窒素含有量 1リットルにつき240ミリグラム未満

(9) 燐含有量 1リットルにつき32ミリグラム未満

(10) 前各号に掲げる物質又は項目以外のもので条例により当該公共下水道からの放流水に関する排水基準が定められたもの(第5号から前号までに掲げる項目に類似する項目及び大腸菌群数を除く。)にあっては、当該排水基準に係る数値とする。

2 前項の規定は、前項各号に掲げる物質又は項目のうち、第2号から第10号までについては、排除される汚水量が規則に定める量の範囲内であるものには、適用しない。

(水質管理責任者制度)

第11条 除害施設又は特定施設を設置した者は、規則で定めるところにより、その維持管理にかかわる業務を行う水質管理責任者を選任し、遅滞なく、その旨を町長に届け出なければならない。

(除害施設の設置等の届出)

第12条 除害施設を設置し、休止し、又は廃止しようとする者は、規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を町長に届け出なければならない。届け出た事項を変更しようとするときも同様とする。

2 除害施設の設置等を行った者は、工事完了後速やかにその旨を町長に届け出て、その検査を受けなければならない。

(排除の停止又は制限)

第13条 町長は、公共下水道への排除が次の各号のいずれかに該当するときは、排除を停止させ、又は制限することができる。

(1) 公共下水道を損傷するおそれがあるとき。

(2) 公共下水道の機能を阻害するおそれがあるとき。

(3) 前2号に掲げるもののほか、町長が管理上必要があると認めるとき。

(使用開始等の届出)

第14条 使用者が公共下水道の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開しようとするときは、当該使用者は、規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を町長に届け出なければならない。

(代表者の選定)

第15条 排水設備を共有する者又は共同で使用する者等について、町長が必要と認めた場合は、代表者を選定し、町長に届け出なければならない。代表者を変更しようとするときも同様とする。

(公共ます等の取付け及び費用負担)

第16条 公共下水道に汚水を流入させるために町長が設置する公共下水道の公共ます等の箇所数は、一つの敷地につき1箇所とする。ただし、建築物の立地状況その他の理由により、これにより難いと町長が認めたときは、この限りでない。

2 前項に規定する箇所数を超えて、公共ます等の設置を特別に必要とする者は、その費用を負担しなければならない。

(使用料の徴収)

第17条 町は、公共下水道の使用料を毎月毎に、使用者から徴収する。ただし、町長が災害その他特別な事由があると認めたときは、使用料の一部又は、全部を猶予することができる。

2 前項の規定にかかわらず、町長は、土木建築に関する工事の施工に伴う排水又は、その他事由により公共下水道を一時使用する場合において必要があると認めるときは、使用料を前納させることができる。この場合において、使用料の精算及びこれに伴う追徴又は還付は、使用者から公共下水道の使用を廃止した旨の届出があったときその他町長が必要があると認めたときに行う。

(使用料の算定方法)

第18条 使用料の額は、毎使用月において使用者が排除した汚水の量に応じ、別表第1に定めるところにより算出した額に下水道用量水器を設置している場合は別表第2に定める料金を加算した額とする。ただし、その額に1円未満の端数が生じたときは、端数金額を切り捨てるものとする。ただし、町長が災害その他特別な事由があると認めたときは、使用料の一部又は、全部を免除することができる。

2 使用者が排除した汚水の量の算定は、次に定めるところによる。

(1) 水道水を排除した場合は、水道の使用水量とする。ただし、2以上の使用者が給水装置を共同で使用している場合において、それぞれの使用者の使用水量を確知することができないときは、個々に使用者が量水器を設置しなければならない。ただし、設置するのが困難な場合は、それぞれの使用者の使用の態様を勘案して町長が認定する。

(2) 給水装置の故障等により水道の使用水量と公共下水道に排除する汚水の量が著しく異なることが明白である場合は、町長が汚水の量を認定することができる。

(3) 水道水以外の水を排除した場合は、その使用水量を水道使用水量に加算する。当該使用水量を確知するために、使用者が量水器を設置しなければならない。ただし、設置するのが困難な場合は、使用者の使用態様を勘案して町長が認定する。

(4) 製氷業その他の営業で、その営業に伴い使用する水の量がその営業に伴い公共下水道に排除する汚水の量と著しく異なるものを営む使用者は、規則で定めるところにより、毎使用月、その使用月に公共下水道に排除した汚水の量及びその算出の根拠を記載した申告書を、その使用月の末日から起算して7日以内に町長に提出しなければならない。この場合においては、前3号の規定にかかわらず、町長は、その申告書の記載を勘案してその使用者の排除した汚水の量を認定するものとする。

3 使用者が使用月の途中において公共下水道の使用を開始、休止、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開したときも、当該使用月の使用料は、1使用月として算定する。

4 町長は、使用料を算定するために必要な限度において、使用者からの資料の提出を求めることができる。

(測定のための装置の設置)

第19条 町長は、工場又は事業場から排除される汚水の排水量又は水質を認定するため必要と認めるときは、当該工場又は事業場の敷地内の適当な場所に測定のための装置を設置することができる。

2 使用者が前項の規定により設置された装置を亡失し、又は損傷した場合は、その損害を賠償しなければならない。ただし、天災事変その他使用者の責めに帰さない場合は、この限りでない。

3 町長は、関係職員を計測器具の計測、維持、修繕又は撤去に必要な限りで計測器具の設置してある場所に立ち入らせることができる。この場合において使用者は、正当な理由なくこれを拒むことができない。

4 前項の規定により、設置場所に立ち入る職員は、身分を示す証明書を携帯し、関係者からの請求があったときは、これを提示しなければならない。

第4章の2 終末処理場の維持管理

第19条の2 法第21条第2項の規定による終末処理場の維持管理は、次に定めるところにより行うものとする。

(1) 活性汚泥を使用する処理方法によるときは、活性汚泥の解体又は膨化を生じないように機器を調節すること。

(2) 沈砂池又は沈殿池のどろために砂、汚泥等が満ちたときは、速やかにこれを除去すること。

(3) 施設の機能を維持するために必要な措置を講ずること。

(4) 臭気の発散及び蚊、はえ等の発生の防止に努めるとともに、構内の清潔を保持すること。

(5) 前号のほか、汚泥処理施設には、汚泥の処理に伴う排気、排液又は残さい物により生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生じないよう規則で定める措置を講ずること。

第5章 雑則

(改善命令)

第20条 町長は、公共下水道の管理上必要があると認めるときは、排水設備又は除害施設の設置者又は使用者に対し、期限を定めて、排水設備又は除害施設の構造若しくは使用の方法の変更を命ずることができる。

(行為の許可)

第21条 法第24条第1項の許可を受けようとする者は、規則で定めるところにより、申請書に図面等を添付して町長に提出し、許可を受けなければならない。許可を受けた事項の変更をしようとするときも、同様とする。

(許可を要しない軽微な変更)

第22条 法第24条第1項の条例で定める軽微な変更は、公共下水道の施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない物件で同項の許可を受けて設けた物件(地上に存する部分に限る。)に対する添加であって、同項の許可を受けた者が当該物件の設置の目的に付随して行うものとする。

(占用)

第23条 公共下水道の敷地又は排水施設に物件(以下この条及び次条において「占用物件」という。)を設け、継続して公共下水道の敷地又は排水施設を占用しようとする者は、規則で定めるところにより、申請書を提出して町長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとするときも、同様とする。ただし、占用物件の設置については、法第24条の第1項の許可を受けたときは、その許可をもって占用の許可とみなす。

2 町は、前項の許可を受けた者から、占用料を徴収する。ただし、国の行う事業に係る占用物件については、この限りでない。

3 前項の占用料については、有田川町道路占用料徴収条例(平成18年有田川町条例第188号)の規定を準用する。

(原状回復)

第24条 前条第1項の許可を受けた者は、その許可により占用物件を設けることができる期間が満了したとき又は当該占用物件を設ける目的を廃止したときは、当該占用物件を除却し、公共下水道を原状に回復しなければならない。ただし、町長が原状に回復することが不適当であると認めたときには、この限りでない。

2 町長は、前条第1項の許可を受けた者に対して、前項の原状回復又は原状に回復することが不適当な場合の措置について必要な指示をすることができる。

(使用料等の督促)

第25条 町長は、法及びこの条例の規定により徴収する使用料その他の収入(以下「使用料等」という。)を納期限までに納付しない者に対する督促手数料及び延滞金の徴収については、有田川町督促手数料及び延滞金徴収条例(平成18年有田川町条例第61号)の規定を準用する。

(使用料等の減免)

第26条 町長は、公益上その他特別の事情があると認めたときは、この条例で定める使用料及び督促手数料又は延滞金等を減免することができる。

(排水設備の設置等の普及促進)

第27条 町長は、水洗便所の普及促進するため、処理区域内の便所を水洗便所(公共下水道に汚水管が連結されたものに限る。)に改造し早期接続する者に対して、奨励金等の交付を行うことができる。

(規則への委任)

第28条 この条例で定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

第6章 罰則

(罰則)

第29条 次の各号に掲げる者は、5万円以下の過料に処する。

(1) 第5条の規定による確認を受けないで排水設備等の新設等を行った者

(2) 第6条の規定に違反して排水設備等の新設等の工事を実施した者

(3) 排水設備等の新設等を行って第7条第1項の規定による届出を同項に規定する期間内に行わなかった者

(4) 第8条第9条又は第10条の規定に違反した使用者

(5) 第11条の規定による届出を怠った者

(6) 第18条第4項の規定による資料の提出を求められてこれを拒否し、又は怠った者

(7) 第20条に規定する命令に違反した者

(8) 第24条第2項の規定による指示に従わなかった者

(9) 第5条第1項第21条の規定による申請書又は図書、第5条第2項第12条第1項第14条の規定による届出書、第18条第2項第4号の規定による申告書又は第18条第4項の規定による資料で不実の記載のあるものを提出した申告者、届出者、申告書又は資料の提出者

第30条 偽りその他不正な手段により使用料等の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。

第31条 法人の代表者又は代理人、使用人その他の従業員等が、その法人の業務に関して第30条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対しても、過料を科する。

この条例は、平成20年1月1日から施行する。

(平成25年3月26日条例第16号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成25年12月13日条例第31号)

(施行期日)

1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。

(経過措置)

4 施行日前から継続して排水している汚水に係る公共下水道の使用料で、施行日から平成26年4月30日までの間に使用料の支払を受ける権利が確定するものについては、第3条の規定による改正後の有田川町下水道条例の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(平成31年3月28日条例第8号)

(施行期日)

1 この条例は、平成31年10月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前から継続して排除している下水道に係る料金で、施行日から平成31年10月31日までの間に料金の支払いを受ける権利が確定するものについては、なお従前の例による。

(令和元年12月20日条例第40号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和3年9月17日条例第18号)

この条例は、令和4年4月1日から施行し、令和4年5月1日以降に支払いを受ける権利が確定する料金から適用する。

別表第1(第18条関係)

区分

基本料金

超過料金

排除汚水量

金額

排除汚水量

金額

一般排水

10立方メートルまで

1,320円

1立方メートルにつき

132円

別表第2(第18条関係)

口径

料金

20ミリメートルまで

110円

25ミリメートル

231円

30ミリメートル

385円

40ミリメートル

440円

50ミリメートル

3,300円

75ミリメートル

3,740円

有田川町下水道条例

平成19年12月21日 条例第32号

(令和4年4月1日施行)